つばめラジオ

三姉妹の長女&三姉妹の親の備忘録

国民の押し付け仕事 人殺し増やしてく制度 死刑、反対。

昔、すごく若くてピチピチ美人(うそ)だったころ、
病院の外科病棟で、はたらいていた。

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ある患者さんは、ベテランの男性裁判官、Hさん。
かなり進行した癌をわずらっていた。

たくさんの自覚症状があったはずなのに、
受診が遅かった。

病院に来るまで、いろいろ我慢なさってたのかもしれない・・・
と感じた。
とにかく、我慢強い方だった。
模範的で、物静かな方だった。
 ‐‐‐‐‐
一度だけ、Hさんが激昂する姿を、見たことがある。
・・・あんなにストレスフルな入院生活の中で、
そのたったの一度だけだった。

いつでも自己を律して生きてこられたことが、病気を進めたのでは・・・
彼の我慢強さのすごさを見ていて、感じた。
「我慢のしすぎです。。。」と、いつも心の中で思った。
 ‐‐‐‐‐
だけど、Hさんはきっとすばらしい裁判官だったに違いない。
なぜなら、
「もし自分がなにかの裁判の当事者だったら、裁判官はHさんがいいな」
って思ったから。
けして、知り合いだからではなく。
ぜったいに、公平に裁くことにできる限り努力する人だろう、と思ったから。
 ‐‐‐‐‐
真摯に取り組もうとすれば、人並みはずれた我慢の要る職業なのではないか?
そして、身体を蝕む。

「裁判官とは、なんて大変な仕事なんだろう」
Hさんのお人柄を通して、遠かった世界が迫ってきた。

*****

ニュースにのぼるのは、<裁かれる人>のことが多いけれど、
法律システムに守られてるとはいえ、
<裁く人>も、生身の人間なんだよな〜、って思う。

死刑執行人も。

戦争の司令官も。兵士も。

ロボットでも、フィクションのキャラクターでもなく、
みんな生身の人間。

それで、いつでも、“誰か”の代理なんだ。

その“誰か”は、私でもあるんだろうな。

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自分の仮説ですが、

死刑持続派の人は、かえって、
「自分の死が、かなりとてもこわい」
って、思っている人が多いのではないかな?